現代社会において、WEBデザインのスキルは非常に魅力的です。
特に、離職を経験した人にとって、新しいスキルを身につけることは、再就職やキャリアチェンジの大きな助けとなるでしょう。
しかし、WEBデザインスクールの学費が高額なために新しいスキルを習得するのを躊躇している人も多いのではないでしょうか?
そんな方々に向けて、今回はお金をかけずにWEBデザインを学べる「ハロートレーニング(離職者訓練・求職者支援訓練)」について詳しく紹介します。
息子が受講してから、数年が経っているので今でも実施されているかちゃんと調べてきたので、安心してお読みください。(2024年5月末調べ)
Q:なぜ無料でWEBデザインが学べるのか?
A:ハロートレーニング(離職者等委託訓練)を利用することで無料でWEBデザインが学べます。
離職者等委託訓練とは、公共職業訓練の一環として行われる制度で、特に離職者を対象に職業能力の向上を目的としています。
この訓練は、厚生労働省が管轄しており、各地のハローワークや公共職業訓練施設を通じて提供されています。
Q:どのような人が受講できますか?
A:対象となるのは、ハローワークの求職者で離職者や転職希望者、そして新しいスキルを身につけたい人々です。
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)は、様々な業種やスキルに対応しており、その中にはWEBデザインを専門とするコースも含まれています。
提供される訓練内容は多岐にわたり、基本的なパソコン操作から、専門的な技術、さらには履歴書の書き方からビジネスマナー、就職活動のサポートまでカバーしています。
特にWEBデザイン訓練では、HTMLやCSS、JavaScriptといった基本的なコーディングスキルから、PhotoshopやIllustratorなどのデザインソフトの使い方まで学ぶことができます。
また、実際のプロジェクトを通じて実践的な経験を積む機会も提供されるため、即戦力としてのスキルを身につけることが可能です。
息子が受講した時は、必ず通学する必要がありましたが、現在ではオンラインでの授業もあり、動画授業は無料で何度でも利用できます。
Q:初心者でも受講できますか?
A:WEB制作を基礎から学び、業務用WEBサイトの制作スキルを身に着けることができます。
訓練の最終段階では、実在する企業や店舗のWEBサイト(模擬)の作成を体験するなど、本格的なスキルを身につけ、無理なくステップアップすることができます。
WEBデザイン訓練の内容
WEBデザイン訓練のカリキュラムは、初心者から中級者まで幅広く対応しています。
基本的なコーディングスキルの習得から始まり、徐々に高度なデザイン技術やプロジェクト管理の方法を学びます。
具体的には、HTMLやCSSを使った基本的なウェブページの作成、JavaScriptを用いたインタラクティブな機能の追加、さらにはレスポンシブデザインの実装などが含まれます。
また、PhotoshopやIllustratorなどのデザインツールの使い方も学べます。
これらのツールは、WEBデザインだけでなく、グラフィックデザイン全般にも活用できるため、デザイナーとしての幅を広げることができます。
授業は、講義形式だけでなく、実際のプロジェクトを通じて実践的に学ぶスタイルが取られています。
これにより、受講者は実際の仕事に直結するスキルを身につけることができ、ポートフォリオ作成にも役立ちます。
さらに、訓練終了後には就職支援も行われ、履歴書の書き方や面接対策など、再就職活動を全面的にサポートします。
これにより、多くの受講者が訓練終了後すぐにWEBデザイナーとしてのキャリアをスタートさせています。
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)を受講する2つのメリット
離職者等委託訓練のメリットは、何と言っても受講料が無料であることですが、さらにもう一つ大きなメリット「求職者支援制度」があります。
求職者支援制度とは
職業訓練受講給付金は、雇用保険を受給できない、又は受給が終わった方が、公共職業訓練を受講する際に支給される給付金制度です。
訓練期間中に収入がない場合や経済的に困難な状況にある方に対して、生活費を補助するために設けられています。
この給付金を受けることで、経済的な不安を軽減しながら訓練に集中することができます。
支給額
- 職業訓練受講手当:月額10万円
- 通諸手当:職業訓練実施機関までの通所経路に応じた所定の額(上限あり)
- 寄宿手当:月額10,700円
給付金を受けるためには、いくつかの条件を満たす必要があります。
まず、ハローワークで失業認定を受けていること、収入や資産が一定以下であることなどが主な条件です。
訓練の開始前にハローワークで申請手続きを行い、必要書類を提出することで給付金の支給を受けることができます。
給付金を活用することで、より安心して訓練に取り組むことができ、スキルアップや再就職への道を切り開く助けとなります。
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)の活用方法
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)を最大限に活用するためには、まず情報収集が重要です。
各地域のハローワークのウェブサイトを定期的にチェックし、自分に適したコースを見つけましょう。
募集期間は、約1か月ほどあり、訓練の実施は募集締め切りから、さらに約1か月ぐらい先になります。
つまり、応募してから実際に訓練を受けるまで2か月近くかかることになりますので、申し込みの際には、必要な書類を準備し、早めに手続きを行うことが大切です。
また、応募しても必ず受講できるとは限りません。
受講できないのはどんな時?
例えば、講座開催には定員が決まっており、応募人数が少なすぎた場合は開講されないこともあります。
また、定員オーバーの場合や書類選考で落とされる場合があります。
選考方法は、筆記と面接です。
筆記は、講座によって異なりますが、面接についてはこの講座を受けたいという意志や根拠のある動機を聞かれますので、事前に考えておきましょう。
受講に必要な準備
オンライン授業があるので、設備や推奨環境が必要です。
- Skypeの利用ができるPC
- インターネット環境(1.5Mbps以上)
- Webカメラ
※ノートパソコンの貸し出し有(月1.500円税込み)
託児サービス
子育て中のママさんには、託児サービスがあるので、ハローワーク窓口にて「託児サービスのご案内」を受け取り、お読みください。
- 託児の定員:4名(通所機関によって違うのでお問合わせください)
- 託児の費用:無料(お弁当やおやつなどは自己負担)
訓練中に目指せる資格一覧
国が示すWebデザイン資格
- Webクリエイター エキスパート
- PhotoShop エキスパート
- Illustrator エキスパート
その他の資格
- Java プログラミング試験2級
- Python エンジニア認定試験
- HTML5 プロフェッショナル
- PHP 技術者認定初級
※いずれも受講料は自己負担、全て任意受験となります。
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)体験談
僕は、32才の時にハロートレーニングを6ヶ月間受講し、職業訓練受講手当も頂きました。
僕は、もともとイラストを描くことが好きだったのですが、イラストだけでは食べていけないのが現実です。
高校を卒業してから、工場勤務などをしていましたが酷いパワハラをうけて鬱になり退職。
失業保険をもらいながら求職活動をしていた時に、このハロートレーニングをすすめられました。
当時は、オンライン授業が無かったので、毎日バイクと電車で通うのが大変でしたが、今では最後まで受講できて本当に良かったと思っています。
就職して、一番初めのWEBサイトは町おこしサイトだったのですが、イラストも全て自分で制作したWEBサイトが公開されたときは、とても感動したことを覚えています。
期間限定公開だったため2年ほどで見れなくなって、ちょっと残念です。
現在は、自宅にいながらフリーランスで仕事をこなしています。
受講中の思い出は、受講者が20名ほどいたのですが年齢も目的もそれぞれで、休憩時間に情報交換したり、わからないことなどを話し合ったりして、思っていたより楽しく受講できました。
受講内容は、基本からはじまりますが、だんだんと専門的な内容になっていきます。
特に、コーディングやプログラミングあたりでは、かなり頑張って先生の話を聞いておかないとわからなくなってしまいます。
家に帰ってからも復習に予習にと、学生時代より勉強したかもしれません。
最近では、授業が一部オンラインと言うこともあって、動画が豊富に用意されていてうらやましいですね。(僕の時は、なかったので)
今でも、このハロートレーニング離職者等委託訓練を活用することで、新しいキャリアを築くための大きな一歩を踏み出すことができたことにとても感謝しています。
無料で学べるWEB制作の基本サイト
WEB制作を学ぶためには、まずは基礎をしっかりと身につけることが大切です。
以下に紹介する無料サイトは、初心者がWEB制作の基本を学ぶのに最適なリソースをご紹介します。
1・Progate:初心者向けにHTML、CSS、JavaScriptなどの基本的なプログラミング言語を学べるオンライン学習プラットフォームです。スライド形式でわかりやすく解説されており、実際にコーディングしながら学ぶことができます。
2・ドットインストール:3分程度の短い動画でHTML、CSS、JavaScriptなどのWEB技術を学べるサイトです。初心者でも手軽に始められる内容が多く、隙間時間を有効に使って学習を進めることができます。
3・SkillHub:無料でHTML、CSS、WordPressなどの13講座が受講できるオンラインスクールです。初心者が基礎から学び、転職やフリーランスとして活動するためのスキルを身につけることができます。
これらの無料学習サイトを活用することで、初心者でも効率よくWEB制作の基本を学ぶことができます。
ハロートレーニング(離職者等委託訓練)申請書類・必要資料
今回のハロートレーニングで募集のあるWEBに関する募集項目は「Webデザイン・Webシステム開発科」でした。
主な訓練カリキュラムの例
以下の資料は、2024年6月募集の「Webデザイン・Webシステム開発科」カリキュラムの内容です。Webデザイナー、SE、Webプログラマーを目指せるようになっています。
このようなチラシは、多くの場合ハローワークの入り口付近に展示してありますので、希望のチラシと「ハローワーク受付票」を、ハローワーク受付に提出します。
整理番号が発行されますので、待っていると自分の番号が呼ばれます。
その後、ハロートレーニング専任の職員さんから、くわしく説明していただけます。
申請提出書類
ハロートレーニングの申請書は、以下の2枚です。「職業訓練とは?」と言う説明書と一緒に渡されます。
- 〇〇県離職者等委託訓練 受講申込書
- 公共職業訓練確認書
職業訓練受講給付金の事前審査に必要なものは、以下になります。求職者支援制度についての資料と一緒に各書類が渡されます。
収入について:
・前月まで収入がある場合は、給与明細書
・離職している場合は離職を証明する書類
・前月収入が不明な場合は、前年収入がわかる書類
・前月収入が無い場合は証明できる預金通帳など
資産について:
・本人及び世帯全員の全預金通帳または、残高確認画面の写しやお取引レポート
世帯構成:
・住民票(続柄が記入されたもので個人番号の記載が無いもの)
本人確認:
・運転免許証
・住民基本台帳カード
・パスポート
・在留カード
・マイナンバーカード
提出書類について:
・事前審査書
・職業訓練受講給付金要件申告書
・職業訓練受講給付金通所届
・特定求職者氏名等変更届(△)
・個人番号の情報連携による地税関係情報の情報う照会にかかる同意書
その他:
・給付金振込先通帳(本人名義)
・印鑑
・マイナンバーカード又は通知カード
・事前審査時の現金額
わからないところは、提出時にハローワークで職員の方と一緒に書くことができます。
必ず期限までに、提出することが重要です。
まとめ
お金をかけずにWEBデザインを学ぶ方法として、ハロートレーニング離職者等委託訓練は非常に有効です。
この訓練を利用することで、無料で高度なスキルを習得でき、再就職やキャリアアップに大きく役立ちます。
特に、WEBデザイン訓練では、実践的なスキルを身につけることができ、多くの受講者が成功を収めています。
さらに、職業訓練受講給付金を活用することで、経済的な不安を軽減しながら訓練に集中することができます。
訓練の情報収集から申し込み、実際の授業での学び方、そして就職支援まで、総合的にサポートされるため、安心して新しいキャリアに挑戦することができます。
ぜひ、離職者等委託訓練を活用して、あなたも新しい一歩を踏み出してみてください。