こんにちは、香奈枝です!
11月7日に、OpenAIという会社が「ChatGPT」というツールに新しい機能を追加したと言う面白いニュースがリリースされて話題になっています。
その名前は「GPTs」ジーピーティーズと読みます。
これがあれば、ChatGPTを使って、自分だけのAIツールを簡単に作れるようになります。
面白いことに、この新しい機能は、難しいプログラミングの知識がなくても使えて、普通の言葉で話すだけで、AIツールを作れてしまいます。
この記事では、GPTsについての解説や作ったGPTsを編集したり、もっと高機能にする方法についてわかりやすく解説します。
最後まで読んでくれたら、GPTsを使ったAI開発の方法がわかるようになるので、これからは自分でシステムを作れるようになります!
この記事を読んでわかる事は以下のとおりです。
- GPTsとは何かがわかる。
- GPTsを自分でも作れるようになる。
- GPTsをカスタマイズできるようになる。
- GPTsを、さらにブラッシュアップすることができる。
2024/04/24 に以下の内容を更新しました:
・チャットを日本語で行う事ができます。
・GPT作成画面が変わったので、新しい画面に対応しました。
・GPTストアが効果されたのでおすすめGPTを追加しました。
・GPTsのセキュリティに関する注意点と対処法について項目と内容を追加しました。
ChatGPTの新しい機能「GPTs」について
「GPTs」は、11月7日にOpenAIが初めて開催した「OpenAI DevDay」というイベントで、このGPTsについての情報が発表されました。
GPTsって何かというと、ChatGPTをいろんな用途に合わせて自分好みに変えられる機能のことです。
以下の様な方にお勧めです。
- ChatGPTに、毎回同じ指示(プロンプト)を入力するのがめんどくさいと感じている人
- ChatGPTからの回答の精度を上げたい人
- チャットの途中で、ChatGPTが指示の目的を忘れないようにしたい人
- 異なる指示(プロンプト)を一括で入力して目的を達成させたい人
GPTsは何ができる?
自分だけのChatGPTを作る:自分の好きなようにカスタマイズできる。たとえば、自分の趣味や学校、会社のプロジェクトに合わせて、特別なChatGPTを作る事ができます。
作ったツールを友だちと共有:作ったChatGPTをURLで共有して、他の人にも使ってもらうことができます。また、GPT Storeで公開すると使用者数に応じて収益を得ることが可能になるので、多くのフリーランスの人たちが注目しています。
外部APIとつながる:これはちょっと難しいけど、他のプログラムやサービスとGPTsをつなげることができます。
そして、2023年11月には、自分で作ったGPTsを公開できる「GPT Store」というのも始まる予定なので、すごく楽しみですね!
GPTs(ジーピーティーズ)の作成例
【NEW】AI Cat Generator
Youtubeで活動されている「AI収益化ラボ」さんで作成されたGPTです。私も作ってみました。
「AI収益化ラボ」さんの【NEW】AI Cat Generatorの使い方動画があるのでご覧ください。
ニュース要約くん
様々なニュースサイトを巡回して、トレンド記事を要約するロボット。
使い方は、「倉田ゆうき@AI生成の基礎配信」GPTsで、トレンド記事を巡回・抽出・要約してくれる「ニュース要約くん」作ってみた。
漫画着せ替え屋さん
希望の漫画風キャラクターを作成し、着せ替えたりポーズを変更したりできるGPTです。作成できる漫画は白黒のみです。
20歳代のイケメンのプログラマー、眼鏡とかけて知的な外見、カジュアルな服装 16:9 と入力すると、以下のようなキャラクターを作ってくれます。
最初の画像にどのような変更を希望しますか?
指示の例:
[服装]に着替えてください。
[ポーズ]のポーズをとってください。
どのような変更をご希望でしょうか?
カラオケでマイクを持って歌っているポーズをとってください。
これと併せて使いたいのが「漫画イラスト背景作成」と言うGPTで、漫画の背景を作成してくれます。
カラオケボックスの部屋の中 16:9
こちらの画像と先ほどのキャラクターをCanvaで合成してみました。なんか、この2つで漫画作れそうですよね。
GPTsの作り方:ノーコード編
1・GPT Builderの立ち上げ
ChatGPTのトップページの左側メニューの「GPTを探す」をクリックします。※無料プランの方は「GPTを探す」が表示されません。
次に、①「GPTを探す→+作成する」を選択します。
因みに②のテキストエリアにキーワード入力すると、他の方が公開しているGPTを検索することができます。
2・GPTsの内容の入力
GPT Builder:「Hi! I’ll help you build a new GPT. You can say something like, “make a creative who helps generate visuals for new products” or “make a software engineer who helps format my code.” What would you like to make?」
上記のようにGPT Builderが質問してきますので、日本語で作りたい内容をチャットで、会話するように入力していきます。
GPT Builderからの質問や回答は英語ですが、入力は日本語で大丈夫です。
「毎日の夕飯の献立を提案してくれるボットを作りたい」以降は日本語で対応してください。
※日本語でと指示する事でNameやDescription、Conversation startersも全て自動で日本語になるので、修正が必用ありません。
自動で名前を提案してくれます。気に入らなければ何度でもやり直してもらえます。
香奈枝:「OKです」と入力しました。
今度は、自動でプロフィールアイコンまで作って提案してくれました。以下の様に、右側のプレビュー画面も変わってきています。
「プロフィール写真は、これでOKです。夕食の種類は、和食、中華、洋食を中心に季節に合わせた提案が必用です。対象者は、40才の女性。少し太り気味なので健康に配慮した食事の提案をしてほしい。1食あたり700kcalを目安にしてください。」と入力しました。
その日によって、食べたくない食品が違うと思うので、避けるべき特定の食材については、毎回質問してください。調理方法については、特に希望はありません。と入力しました。
フォーマルでお願いします。
3・内容を保存する
右上の「作成する」ボタンを押すと、以下の様なメニューが出ます。
- 私だけ:自分だけが使える
- リンクを請け負った人:リンクURLを知っている人だけが使える
- GPTストアに公開する:ストアーで公開し全ての人に公開(2024/04/24現在では、ストアは公開されているので利用可能です)
いずれかを選んで「共有する」をクリックすると、内容が保存されGPTが公開されます。
ここで作ったGPTs「ディナープランナー」は、以下のURLでお試しいただけます。
使い方:「今夜の夕食のメニューは何ですか?」と聞いてください。」また「今日は寒いので、体が温まる食事を希望します。」など、希望を入れるとそのように対応してくれますよ。
GPTsの作り方:カスタマイズ編
タイトルや説明文が英語なので、日本語に直したいとか、追加したい内容などがあった場合の対処法を解説します。
1・GPT Builderの立ち上げ
先ほどと同じように、「GPTを探す→マイ GPT」を開き、カスタマイズしたい自作GPTsの「鉛筆マーク(編集)」をクリックします。
1・Configurcタブの解説
ノーコード編では、「作成」タブのまま進めて行きましたが、作ったGPTをカスタマイズするには「設定」タブの方をクリックします。
①名前:GPTsのタイトルを修正・変更することができます。
②説明:GPTsの説明文を修正・変更することができます。
③使用方法:ノーコード編で対話しながら入力した内容が英語で書かれています。このまま、修正する事もできます。※ノーコードで新たに内容を追加したりする時は、「作成」タブから行いましょう。
④Conversation starters(会話のきっかけ):はじめに入力するサンプルをいくつか登録できます。
⑤Knowledge(知識):このGPTsに、必要な情報をあらかじめアップロードして学習させるができます。
⑥Capabilities(機能):ブラウジング機能、DALL·E Image、Code Interpreter(データ分析やアップロードファイルの操作や計算などを行う)を利用するかのチェック。
⑦「Create new action(アクション)」サードパーティ API を GPT で使用できるようにすることができます。
Add actions:GPT で情報を取得したり、ChatGPT の外部でアクションを実行したりできるようにします。アクションについてのOpenAIのページはこちら
⑧ここに、OpenAPIのスキーマを入力します。
⑨URLからインポートできます。
⑩例)天気、ペットショップ、空のテンプレート
⑪認証ボタン(この下に、プライバシーポリシーのURLがあります。
今回は、以下の様に修正しました。
- 名前:「Dinner Planner」からディナープランナーへ変更。
- 説明:説明文を日本語でわかりやすく修正。
- 使用方法:はじめに聞く言葉を日本語で登録。
GPTsの作り方:プロンプト編
対話形式で作った内容は、設定タブの「使用方法」に英語で保存されています。これを、翻訳して日本語でプロンプトに作り替えてみます。
Instructions:Dinner Planner will suggest daily dinner menus focusing on Japanese, Chinese, and Western cuisines, tailored for a health-conscious 40-year-old woman, aiming for about 700 calories per meal. It will inquire about daily food preferences or aversions, offering a variety of preparation styles. The communication style will be formal, providing clear, respectful, and well-structured menu suggestions.
翻訳:ディナープランナーは、健康志向の40代女性に向けて、1食700カロリー程度を目標に、和・中・洋を中心とした毎日の夕食メニューを提案します。 毎日の食べ物の好みや嫌悪感を尋ね、さまざまな調理スタイルを提供します。 コミュニケーションスタイルは形式的で、明確で敬意を持った、よく構成されたメニューの提案を提供します。
分解:
- ユーザーは、健康志向の40代女性
- 1食700カロリー程度を目標
- 毎日、和・中・洋を中心とした毎日の夕食メニューを提案
- コミュニケーションスタイルは形式的明確で敬意を持った、よく構成されたメニューの提案を提供します。
- 毎日の食べ物の好みや嫌悪感を尋ねさまざまな調理スタイルを提供します
プロンプトに再構築:作り替えたプロンプトを「使用方法」に直接貼り付けます。(プロンプトは日本語のままでOKです)
あなたは優秀な料理研究家です。
あなたの目標は、私のニーズに合わせて毎日の夕飯の献立を提案することです。
1. まず最初に、私に現在の季節を聞いてください。
これは、季節に合わせた料理や旬の食材を使った料理を提案する為です。
2.次に、アレルギーのある食材や食べたくない食材について聞いてください。
これは、食べられない料理や食材を省き、さまざまな調理スタイルを提供するためです。
3.食べたい料理や食べたい食材について聞いてください。
これは、希望に合った料理を提案するために必要です。
#命令文
1.、2.、3.の質問の答えを考慮し、以下の情報を基に本日の夕飯の献立を提案してください。
・ユーザーは、健康志向の40代女性
・1食700カロリー程度を目標とすること。
・毎日、和・中・洋を中心とした夕食メニューを提案する。
コミュニケーションスタイルは形式的明確で敬意を持った、よく構成されたメニューの提案を提供します。
編集または修正を加えたら、必ず「更新する」をクリックして変更を保存してください。
作ったDPTsを共有するためのURLは、右上の「・・・」をクリックして、「リンクをコピーする」をクリックするとクリップボードにコピーできます。
今回作ったDPTs「ディナープランナー」は、以下のURLからアクセスできますので、使ってみて下さい。
●ディナープランナー
GPTsのセキュリティに関する注意点と対処法
GPTsには、Knowledgeのように必要な情報をあらかじめアップロードして学習させるができる機能があります。
このアップロードするファイルに、個人情報が含まれていると情報が漏洩してしまう可能性があるので、最新の注意必要です。
また、自分が作成したGPTsを作成すると、タイトルの下に本名が表示されています。この名前の表示は、有料ユーザーの請求情報から作成されるため本名が表示されます。
そして、GPTsを公開し共有設定にすると全く知らない人にも本名が表示されてしまいます。本名を表示したくない方は、「ビルダープロフィール」から非表示にすることができます。
この表示を変更する事はできませんが、表示しないように設定できます。
ユーザー名をクリックするとポップアップするメニューから「プラス設定&ベータ」をクリックします。
次の画面で「ビルダープロフィール」をクリックします。
「ビルダープロフィール」画面で名前横のスライドをOFFにすることで、他のユーザーが見た時に本名が表示されなくなります。※設定を変更しChatGPTを再起動した後に、表示されない事を確認できます。
名まえを非表示にする設定の下に、自分のドメイン(WEBサイト)を登録する事ができます。
※ただし、ドメインを管理しているプロバイダーでドメインにTXTレコードを設定し、認証させる必要があります。
GPTsの作り方まとめ
このように、まずノーコードで作成してから、英語の「Instructions」を基にプロンプトを作ると、とても簡単にカスタムDPTを作る事ができます。
ノーコードで作った時は、質問をしたり、しなかったり不安定でしたが、プロンプトにすると安定した動作をしてくれます。
また、かなり長いプロンプトでも入力できますので、しっかり作りこむと高機能なカスタムDPTを作る事ができると思います。
あなたも、是非自分だけのカスタムDPTを作ってみて下さいね。