CMSの種類とライセンスについて

WordPressの成り立ち

WordPressは、2003年にMatt MullenwegとMike Littleによってリリースされたオープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)です。

当初は、既存のブログプラットフォームであるb2/cafelogの後継として開発されました。Mullenwegは、b2/cafelogの開発が中断されていたため、WordPressを作成することを決定し、Littleと協力して開発を進めました。

最初のバージョンは、簡単なブログ作成ツールとして始まりましたが、コミュニティの助けを得て、より高度なCMSとして成長しました。

今日では、WordPressは世界中で広く使用されており、ブログだけでなく、企業ウェブサイト、オンラインストア、フォーラム、ギャラリー、ポートフォリオなど、多様なウェブサイトの構築に使用されています。

WordPressはオープンソースソフトウェアであり、無料で利用でき、開発者は自由にカスタマイズできます。このフリーオープンソースソフトウェア(FOSS)モデルにより、WordPressは成長し続け、グローバルなコミュニティによって支えられています。

WordPressのOSSライセンス

WordPress は、GPL (General Public License) のバージョン2またはバージョン3に基づいてリリースされています。これは、オープンソースソフトウェアライセンスの一種で、ソフトウェアの使用、修正、再配布に関する自由を提供しています。WordPress のソースコードは、無料でダウンロードして利用することができます。

WordPress日本語オフィシャルサイト　https://ja.wordpress.org/

Movable Typeの成り立ち

Movable Typeは、2001年にSix Apart社が開発したブログソフトウェアです。Six Apart社は、当時、ブログが一般的なウェブサイトとして認知されていなかった時期に、ブログの可能性に着目して、Movable Typeを開発しました。

Movable Typeは、Perlで書かれたウェブアプリケーションで、当初は個人のブログを作成するためのツールとしてリリースされました。

Movable Typeは、他のブログソフトウェアと比較して、豊富な機能や高度なカスタマイズ性を持つことが特徴でした。これにより、Movable Typeは人気を博し、多くのブロガーから支持を受けるようになりました。

2004年、Six Apart社は、Movable Type Proという商用版をリリースし、Movable Typeの機能を大幅に拡張しました。Movable Type Proは、企業や組織がウェブサイトのコンテンツ管理に使用できるようになりました。

その後、Six Apart社は、TypePadというホスティングサービスや、LiveJournalというソーシャルブログプラットフォームなど、ブログ関連の製品やサービスを多数開発しました。

しかし、Six Apart社は2010年にMovable Typeの開発・販売を終了し、同年、Movable Typeの開発チームが独立して「Movable Type Community」を設立しました。現在、Movable Typeは、Movable Type Communityによって開発・サポートされています。

Movable Typeオフィシャルサイト https://www.sixapart.jp/movabletype/

Movable TypeのOSSライセンス

Movable Typeには、オープンソースライセンスの一種であるアフェロー GPLライセンスに基づくフリーオープンソースソフトウェア(FOSS)版である「Movable Type Open Source(MTOS)」が存在します。

MTOSは、誰でも自由にダウンロードして使用することができます。MTOSには、以下のような特徴があります。

• オープンソースコード:MTOSのソースコードは、誰でも自由にアクセスできます。
• 無償:MTOSは、無料でダウンロードして使用することができます。
• カスタマイズ自由:MTOSは、改変やカスタマイズを自由に行うことができます。
• 商用利用可:MTOSは商用目的で使用することもできます。
• コミュニティのサポート:MTOSには、広範囲にわたるコミュニティサポートがあります。

ただし、MTOSには制限があることもあります。たとえば、Movable Typeの商標の使用が禁止されていたり、Movable Type Pro(商用ライセンス版)で利用可能な機能の一部が利用できなかったりする場合があります。

※2022年11月16日現在の最新バージョンは、Movable Type 7 r.5401 / Movable Type Premium 1.54 になります。Movable Type関連の最新書籍は、以下になります。

concrete5とは

concrete5は、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)で、ウェブサイトの構築やコンテンツの更新が簡単に行えるように設計されています。2003年にAndrew EmblerとFranz Marunaによって開発され、MITライセンスの下でリリースされました。

concrete5は、ビジネスウェブサイトやブログ、eコマースサイトなど、様々な種類のウェブサイトの構築に使用されます。concrete5は、標準で多くの機能を備えており、豊富なテーマやアドオンが用意されているため、ウェブサイトのカスタマイズが容易です。また、インストールやアップデートも簡単で、ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えています。

concrete5は、ユーザーがコンテンツを追加・編集する際に、直感的なインターフェースを提供することで、ウェブサイトの管理を容易にします。具体的には、インライン編集機能を備えており、ウェブページ上でコンテンツを編集することができます。また、コンテンツのバージョン管理機能を備えているため、過去のバージョンに戻すこともできます。

concrete5は、PHP言語で書かれており、データベースにMySQLを使用します。concrete5のコアコードは、GitHubで公開されており、誰でも自由にアクセスしてダウンロードすることができます。

concrete5日本語オフィシャル　https://concrete5-japan.org/

concrete5のOSSライセンス

concrete5のオープンソースソフトウェアライセンスは、MITライセンスです。

MITライセンスは、自由ソフトウェアライセンスの一つで、商用・非商用を含め、自由に利用、複製、配布、修正することができます。

MITライセンスの下で配布されたソフトウェアを利用する場合、著作権表示とライセンス条項の表示が必要です。

また、MITライセンスの下で配布されたソフトウェアを利用する場合には、著作権者がソフトウェアに関して一切の責任を負わない旨が記載されていることがあります。

concrete5のMITライセンスに基づく利用は、商用・非商用を問わず、自由に利用することができます。また、concrete5のソースコードの改変や再配布も可能です。ただし、ライセンス条項に従って著作権表示を行う必要があります。

Drupalとは

Drupal(ドルーパル)は、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)です。WebサイトやWebアプリケーションの開発や管理に利用されます。2001年に、Dries Buytaert によって開発されました。Drupalは、PHPで書かれ、データベースとしてMySQLやPostgreSQLなどを使用します。

Drupalは、様々な種類のWebサイトの構築に適しています。Drupalの特徴として、高い拡張性と柔軟性が挙げられます。Drupalの標準機能を拡張するためには、豊富なモジュールが提供されており、それらを組み合わせることで、様々な機能を実現することができます。

また、Drupalは、多言語サイトの構築や、複数のユーザーやロールによるアクセス制御など、高度な機能をサポートしています。

Drupalは、数多くの企業や政府機関、非営利団体など、様々な組織で利用されています。Drupalの大きなコミュニティが存在し、Drupalに関する情報やサポートを得ることができます。また、Drupalはオープンソースソフトウェアであるため、誰でも自由に利用することができます。

Drupal日本の公式サポーティング企業　https://www.dgcircus.com/

Drupal(ドルーパル)のOSSライセンス

Drupalは、GNU General Public License (GPL) バージョン2の下でライセンスされています。GPLは、フリーソフトウェア財団が作成したライセンスで、自由ソフトウェアのうち最も広く使用されているライセンスの1つです。

GPLライセンスに基づくソフトウェアの利用者は、自由にソフトウェアを使用、複製、配布、改変することができます。ただし、GPLライセンスに基づくソフトウェアを再配布する場合には、再配布されるソフトウェアにGPLライセンスのコピーが含まれている必要があります。また、GPLライセンスの下で配布されたソフトウェアの改変や再配布もGPLライセンスの下で行われる必要があります。

DrupalのGPLライセンスに基づく利用は、商用・非商用を問わず、自由に利用することができます。また、Drupalのソースコードの改変や再配布も可能ですが、再配布する場合にはGPLライセンスの下で行われる必要があります。

GPLライセンスの下で配布されたDrupalのコア機能やモジュールは、誰でも自由に利用することができます。

XOOPSとは

XOOPS(ズープス)は、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)で、WebサイトやWebアプリケーションの構築に利用されます。XOOPSは、2002年に日本の xoops.org チームによって開発され、現在は国際的なコミュニティによって開発・保守が続けられています。

XOOPSは、PHPで書かれ、データベースとしてMySQLやMariaDB、PostgreSQLなどを使用します。XOOPSの特徴として、機能拡張が容易であることが挙げられます。

XOOPSは、モジュールと呼ばれる拡張機能を導入することで、Webサイトの様々な機能を追加することができます。

XOOPSには、さまざまな種類のモジュールが用意されており、Webサイトの目的や目標に応じて、必要なモジュールを選択して利用することができます。

また、XOOPSは、多言語サイトの構築や、複数のユーザーやグループによるアクセス制御など、高度な機能をサポートしています。

XOOPSは、数多くの企業や個人、教育機関、政府機関などで利用されています。また、XOOPSはオープンソースソフトウェアであるため、誰でも自由に利用することができます。

XOOPS　https://xoops.org/

XOOPSのOSSライセンス

XOOPSは、GNU General Public License (GPL) バージョン2の下でライセンスされています。GPLは、フリーソフトウェア財団が作成したライセンスで、自由ソフトウェアのうち最も広く使用されているライセンスの1つです。

GPLライセンスに基づくソフトウェアの利用者は、自由にソフトウェアを使用、複製、配布、改変することができます。

ただし、GPLライセンスに基づくソフトウェアを再配布する場合には、再配布されるソフトウェアにGPLライセンスのコピーが含まれている必要があります。

また、GPLライセンスの下で配布されたソフトウェアの改変や再配布もGPLライセンスの下で行われる必要があります。

XOOPSのGPLライセンスに基づく利用は、商用・非商用を問わず、自由に利用することができます。また、XOOPSのソースコードの改変や再配布も可能ですが、再配布する場合にはGPLライセンスの下で行われる必要があります。

GPLライセンスの下で配布されたXOOPSのコア機能やモジュールは、誰でも自由に利用することができます。

XOOPSで作る会員サイト

XOOPSは、会員サイトの構築に適したCMSです。以下は、XOOPSを利用して会員サイトを作るための一般的な手順をご説明しておきます。

1. XOOPSをインストールする まず、XOOPSをWebサーバーにインストールする必要があります。インストール手順については、XOOPSの公式サイトなどで説明されています。
2. ユーザー登録機能を有効化する XOOPSは、デフォルトでユーザー登録機能が有効化されているため、すぐに利用することができます。ただし、ユーザー登録の際に必要な情報や登録手続きについて、サイトの設定をカスタマイズする必要があります。
3. 会員専用ページを作成する XOOPSでは、会員専用ページを作成するために、モジュールやブロックを利用することができます。たとえば、「Profile」モジュールを利用すると、ユーザーが自分のプロフィールを編集できるようになります。また、「Private Message」モジュールを利用すると、ユーザー同士でメッセージのやり取りができるようになります。
4. 会員登録フォームを作成する XOOPSでは、ユーザー登録フォームを簡単に作成することができます。たとえば、「User Profile」モジュールを利用すると、ユーザー登録時に必要な情報を設定できます。
5. ユーザーグループを設定する XOOPSでは、ユーザーグループを作成することができます。たとえば、管理者グループや一般ユーザーグループなどを作成し、それぞれに異なる権限を設定することができます。
6. ログイン状態を管理する XOOPSでは、ログイン状態を管理するための機能が用意されています。たとえば、「Login」ブロックを利用すると、サイトのどのページでもログインフォームを表示することができます。

これらの手順を踏むことで、XOOPSを利用した会員サイトの構築が可能となります。ただし、会員サイトの構築にあたっては、セキュリティ対策やプライバシー保護に十分注意する必要があります。

XOOPS Cubeとは

XOOPS Cube(ズープスキューブ)は、オープンソースのコンテンツ管理システム(CMS)で、XOOPSの派生プロジェクトの1つです。

XOOPS Cubeは、2003年に日本の開発者たちによって開始され、XOOPSから多くの改良や機能強化を施したものとなっています。

XOOPS Cubeは、XOOPSから多くの機能を継承しており、XOOPSと同様にPHPで開発され、データベースとしてMySQLやPostgreSQLを利用します。

また、XOOPS Cubeは、XOOPSに比べてより高度な機能を持っており、柔軟性や拡張性も高いことが特徴です。

XOOPS Cubeには、モジュールやテンプレートなどの拡張機能が豊富に用意されており、WebサイトやWebアプリケーションの構築に役立ちます。

さらに、XOOPS Cubeは、多言語サイトの構築や、複数のユーザーやグループによるアクセス制御、アクセスログの記録、セキュリティ対策など、高度な機能をサポートしています。

XOOPS Cubeは、XOOPSと同様に、オープンソースソフトウェアであり、GPLバージョン2の下でライセンスされています。

XOOPSとXOOPS Cubeの違い

XOOPSとXOOPS Cubeは、どちらもオープンソースのコンテンツ管理システムであり、一見すると似たようなものに見えますが、いくつかの違いがあります。

1. 設計思想の違い XOOPSは、拡張性やカスタマイズ性に優れた設計思想を持つCMSであり、XOOPS Cubeは、それに多数の機能や機能拡張を加えた派生プロジェクトです。XOOPS Cubeは、より高度な機能や柔軟性を持ち、より高度なWebサイトやWebアプリケーションの構築に適しています。
2. 開発者の違い XOOPSの開発は、主に国際的なコミュニティによって行われていますが、XOOPS Cubeは、主に日本の開発者によって開発されています。そのため、XOOPS Cubeは、特に日本での普及が進んでおり、多くの日本語の情報やサポートが存在しています。
3. 拡張機能の違い XOOPSとXOOPS Cubeは、多くの拡張機能(モジュール、ブロック、テーマなど)を備えていますが、一部の機能や機能拡張は、XOOPSとXOOPS Cubeで異なっている場合があります。XOOPS Cubeは、XOOPSに比べて、より高度な機能を持つため、より多くの拡張機能が用意されています。
4. バージョンの違い XOOPSとXOOPS Cubeは、バージョン番号が異なります。現在、XOOPSの最新バージョンは、2.5系列であり、XOOPS Cubeの最新バージョンは、2.3系列です。ただし、XOOPS Cube 3.0が開発中であり、XOOPS Cubeの次世代バージョンとして期待されています。

総じて言えることは、XOOPSとXOOPS Cubeは、似たようなものではあるものの、それぞれの特徴や違いがあるため、用途やニーズに応じて、適切な方を選択する必要があるということです。

XOOPS Cube Legacyとは

XOOPS Cube Legacyは、XOOPS Cubeのバージョン2.x系列のうち、バージョン2.1x系列に相当するバージョンです。XOOPS Cubeの開発者であるGigamasterによって開発され、2007年にリリースされました。XOOPS Cubeの中でも最もポピュラーなバージョンの1つであり、多くのWebサイトで使用されています。

XOOPS Cube Legacyは、XOOPS 2系列から派生したCMSであり、XOOPS Cubeのコンセプトに基づいて開発されました。XOOPS Cube Legacyは、モジュールシステムやテンプレートシステムを搭載しており、多くのユーザーがカスタマイズしたWebサイトを構築することができます。

XOOPS Cube Legacyは、セキュリティ機能が強化されており、標準でCAPTCHAやIP制限機能などが搭載されています。また、簡単なインストールとアップグレード機能が提供されているため、ユーザーが簡単にWebサイトを作成できるようになっています。

xoops123　https://xoops123.com/

XOOPS Cubeのダウンロード

その他のCMS

1. Joomla: Webサイトの作成に使用されるCMSで、多機能であり、拡張性が高いことが特徴です。
2. Magento: ECサイトの作成に使用されるCMSで、多くのEC機能が標準で搭載されています。
3. Shopify: ECサイトの作成に使用されるCMSで、マーケティングや決済などの機能が充実していることが特徴です。
4. SquareSpace: ビジネスサイトやポートフォリオサイトの作成に使用されるCMSで、高品質なデザインテンプレートが用意されています。
5. Wix: サイトの作成に使用されるCMSで、直感的なUIと豊富なテンプレートが特徴です。